設立趣旨
プラスチック「押出造粒」を技能実習制度の移行対象職種として追加し、最大3年間の実習が可能となるよう、試験実施機関即ち認定申請者として、厚生労働省が定める手続きを踏み、当該職種に関す技能実習評価試験をできるだけ早期に整備するため一般社団法人プラスチック押出造粒技能評価機構を設立しました。
アジア諸国は、外国人技能実習制度を利用し、数多くの実習生を日本に送り込んでおります。日本における高度な技術水準を外国人技能実習制度で学ぶことにより、本国に帰国後、数多くの人材が様々な分野で学んだ高度な技能、知識を活用し、国の発展に大いに貢献しているところです。
近年におけるアジア諸国の経済発展は目覚ましく、さまざまな産業が立ち上がり、国民生活の水準も年々豊かになってきております。その経済発展に伴う、企業活動、国民生活の多様化により、さまざまなボトルネックが惹起されていることも事実です。プラスチック成形加工を上流で支える「押出造粒」は、最終製品の品質を決定する極めて重要な分野ですが、アジア諸国では担うべき人材が乏しく、技術水準も依然として低いままであり、国内において需給を賄う体制を構築することが急務となっています。また、SDGsの重要性が増しているなかで、海洋汚染を含めた廃プラスチックの環境に与える負荷が世界的に問題視されています。廃プラスチックを適正に処理して再利用するリサイクル「押出造粒」は、環境に与える負荷を軽減する一助となるものです。高い製品品質を確保する上で、高度な技術、知識が不可欠であり、特にアジア諸国から協力を強く求められています。
残念ながら、現在の外国人技能実習制度ではプラスチック「押出造粒」は1年間の実習が限度であります。「押出造粒」を外国人技能実習制度上の移行対象職種に追加することによりこれを3年間に延長して、人材育成とプラスチック産業の品質向上と国際競争力強化に寄与したいと思料します。今後の展望としましては、趣旨に賛同いただく企業・団体を広く募り、会員の拡大と活動の充実に努めて参ります。